こんにちは。
今回読んだのは「最果てのともだち」です。
連載時からこういうのを待ってた!!!!と毎回毎回を楽しみに読んでて今月11日についに1巻が発売!いやーめでたい!
とりあえず実質セットのメロンブックスとあみあみ、そしていつでも読めるように電子版(DMMブックス)を購入しました。
感想に行く前にあらすじを
学校でいじめられている内気な少女・アサヒが、毎日のように放課後通うのは、廃校舎で待つ幽霊の少女・キヨと女教師のところ。少女たちの抱く真っ直ぐな歪みは、夜に小さな光を落とす。怖いものなんてない。近くて遠いあなたがいれば――。儚くも尊い、エモーショナルホラー・第1巻。
もうあらすじから好きです。もしもきららフォワード本誌で読んでなくても本屋でこれ見たらすぐレジ持ってく自信あります。
1話から掴みはバッチリで幽霊少女と人間の少女の触れ合い、ホラー描写、どれも完璧でした。
特に好きなのはこのシーン。
ここを見た時
あぁ、この2人はいずれお別れしてしまうんだろうな......と1話から少し寂しさを覚えました。
幽霊と人間はどうあってもずっと一緒には居られないもの。
でも一緒にたくさんの思い出を作ることはできるのでキヨがいつか成仏するその日までアサヒとたくさんの思い出を作って欲しいな、と思いました。
それは1巻全てを読んでも変わらない感想です。
2人には幸せな道を歩んで欲しいと心から思っています。
余談ですがpixivの作者さんの試し読みでキヨが裸足+上履きなの知りました。良きですね!
2話からはアサヒの学校でのいじめ描写が盛りだくさん...しんどい...どうしてこんないい子がいじめられてしまうのか、本当に読んでて心が煮え沸るような感情を抱きます。
このシーンの黒板の後ろがポジティブな言葉だらけなのがもうね...。
ほんっとここ!ここはあ!
こんの教師...
先生すらも味方になってくれないの辛すぎないか...どうして...こんないい子がこんな目に遭わなくちゃいけないんだろう。
3話では可愛いアサヒがたくさん見れたのが良かった。
外では気を抜けないアサヒばかりだったからこうしてリラックスしてるアサヒが見れるのは読者としてはとても安心できます。
でもやっぱりこの辺を読んでると本当に前も言ったどうしてこんないい子が...と強く感じてしまいます。
お母さんが気付いてないのはアサヒが頑張って隠してる証拠ですね...。うぅしんどい。
アサヒがキヨに友達になってと言うシーンはもう色んな意味で涙が出てしまいます。
この暖かいけど胸が締め付けられまくるところが最果てのともだちの最大の魅力だと思っています。
4話は遠足回だしほのぼのとしててリラックスして読め...るわけないですよね。
本誌でページを捲った時うわおう!となりました。
単行本でもしっかり同じ感じに楽しめるのが良いですね。
この作品の突然驚かされるホラー演出たまらなく好きです。
アサヒがうっかり地雷踏み抜いたシーンとして1巻全体でも強く印象に残ります。
アサヒとキヨのやり取りはどこか綱渡りなんですよね。
簡単に踏み外して落ちてしまうような危うさが常に付き纏っている感じが強いです。
そして時間は遡り学校での遠足シーン。
相変わらず空気の読めない担任。
ほんともうこの人は...。
保健室の先生が寄り添ってくれただけでもこちらは救われた気分です。
でも彼女から発せられる言葉がどれもしんどい。
心を抉られる感じがどこか心地いいのだけど...ね。
5話6話は先生の過去回。
僕の中学時代の担任が小学校に行った後に鬱になった話を聞いているのであぁ...と言う感じでした。
もし行くのが小学校じゃなくて中学、高校だったらまだ教師として上手くやって行けたのかもしれないな、と思いつつ人と関わって来なかった人がどこに行っても難しい事には変わりなく結果的に同じになっていたのかなと思ったり。
色々と考えさせられる回です。
お気に入りシーンはキヨの憎悪に満ちた表情。
本誌で読んだ時めっちゃゾクゾク来てテンション上がりました。
描き下ろし漫画もキヨ視点でのアサヒに1時間半しか会えない寂しさや歪みつつあるアサヒへの感情がとても良くこの先これがどうなっていくのかすごく楽しみです。
すごく歪で、でもどこか暖かくて目が離せない。
その危なっかしくも愛おしい関係をずっと見ていたくなります。
最果てのともだち、素敵な作品です。
いつか2人の関係の最後までを見届けられたら読者としては1番の幸せです。
ここからは考察です。
単行本未収録の先の話も含むのでネタバレ注意です。
キヨについて
この作品のキャラクターの名前はカタカナ表記であるものの基本的に日本名でキヨもその例に漏れないと思っていて、キヨという名前はどう見ても古く、本人も言う通り幽霊として長く生きているんだろうな、と思います。
じゃあいつぐらいに付けられていたのかと名前ランキングを調べてみたところ
明治45年(大正1年)から大正9年に付けられている多く付けられている事から1912〜1920年辺りに生まれたのだと推察するとざっと100年は生きている事になりますね。というかこの表通りならキヨってカタカナでつけられたのかな。
作中時間はSwitchが存在していて我々と同じような時代なのでどうしてもそうなっちゃいますよね。
もっと彼女から過去の話が聞ければもう少し時代が絞れますが名前だけだとまだこれくらいしかわからないですね。この先が楽しみです。
そして問題の摘んできたシロツメクサを渡すシーン。
本誌で読んでた時は特に気にしていなかったけど単行本で改めて読んでこれは何か仕掛けがあるのでは?と調べたところ、ありました。
ポジティブな表現で使われがちなシロツメクサにまさか復讐なんて花言葉があるだなんて調べるまで知りませんでした。
しかもクローバーは葉の数で花言葉が変わります。
4話ラストで視認できるのは全部三つ葉。
花言葉は「約束」そして『復讐』
おや幸福が消えましたね。
つまりいつかここに幸福という一枚の葉が加わる日が来るのかもしれませんね。
約束、それはつまり直球でキヨの元へアサヒが遊びに来る事です。そしてそれが復讐になる場合はまた会いに来ると言う約束が何らかで果たされなくなった時、なのでしょうね。
もし果たされなくなった場合
最悪アサヒは殺されるんじゃないかなと思ってます。
なんでかと言えば
1話にあったサラッとこう言えるところですね。
キヨは他の幽霊達とは格が違うのは単行本未収録の7話で描写されています。
並の幽霊を跳ね除けるユウの数珠を壊すほどの。
恐らくユウが数珠を持ってるのを分かった上で追い払ったのだと思いますが持ってなかったら...。
今でこそアサヒが人殺しになって欲しくないと言うので殺しませんがその気になれば簡単に他人も殺すんじゃないですかね。
あとキヨはなんというか幽霊は幽霊でも悪霊、または限りなく悪霊に近いものだと思ってます。
まだ留まってるとしてもアサヒが約束を違えたらその時は悪霊となって襲って来てしまうなんて事にもなりかねないな、と。
そして母親にいじめがもしバレて転校せざるを得なくなったりするとそういうバッドエンドがあるのかな、と。
ちょっと見てみたい気もします。
ハッピーエンドを描いた上でここでこうなったらバッドエンドだったよ、みたいな対比も見てみたい。
なんなら逆でもいい!!
久々にこれ好き!と思えるダークなきらら作品に出会えてとっても嬉しく思います。
ここまでダークサイドに寄った毎回ワクワクするきらら作品は「いつか私は、君を裏切る」以来だからこれからがとても楽しみです。
ではでは〜。
追記!!
書き忘れてました!!!
この作品の特に好きなところです!!!
作者が描きたい事を思う存分描いてる感じが作者のコメントやツイートから伝わってくるのがすっっっっごく好きです!!以上です!