夕暮れのみかん箱の上で

作品の感想や考察を気ままにあげるところ

続・海凪小春考察備忘録

おまたせしました。

答え合わせの時間です。

時は遡り2020年4月13日

https://aoimikan.hatenadiary.jp/entry/2020/04/13/201118

20話までしか無かった頃、少ない材料をかき集めてこの考察をしました。

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小春が1話にて海への飛び込み行為が実は自殺を試みた可能性「小春自殺説」

あの時とはまた違って材料が増えた今これを考え直したらどうなるのか。

 

今回は彼女の「なんで」をしっかり埋めながらやって行きます。

 

最初に断っておきますが僕は小春が1番好きです。

こんな事して欲しいと思うわけがありません。

しかし

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作中時間が丁度1年経過したタイミングでこれを出されてしまうと考え直すしかないんです。

否定材料どころか最高の調味料が投入されてしまいました。

まるでパズルに必要な最後のピースが嵌ったように。

という事で行きます。

 

①なんでこの時の小春はスクール水着なのか?

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第一に考え直した時、ここを疑問に思いました。

2巻の時点でわかる事だったんですが当時はここまで頭が回りませんでした。

まず小春は可愛い服を好んで着る女の子です。

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本編ではまだ着ていませんが店舗特典では水着のイラストがあったりもします。


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特典絵であっても"彼女達はこんな水着を着ます"というイラストなので描き下ろしだからと言って無視はできません。

これらを見てみるとスクール水着は小春からしたらダサいの部類に入るのではないかと思うんですよね。

ハッキリ言って小春らしくない。

 

なのになんでスクール水着なのか

海に入るならばもっと可愛い水着を着て行くはず

 

この時水着を着る理由としては前の考察と変わらず

自殺ではなく海で遊ぼうとして溺れて死んだと見せかけるため。

精神が限界に近くとも、そこだけはきちんとしたのだと思います。

3月の海で?となるかもですが外遊びをあまりして来なかったから本当に知らなかったという言い訳が出来なくもないです。

 

最初は普通の水着のつもりだったが調べるうちに溺死した場合判別がしにくくなるみたいな一文を見たのでしょう、なので名前の入ったスクール水着を選んだ。

 

4/13

追記

書こうか迷ってたのでこんな遅くなりましたが、6巻のおまけるーぷ「恥じらい」にて小春自身があの時のスクール水着に対してダッサイ水着...!!と言っているのでこの説が更に助長されてしまいました。これ読んだ時1番ダメージ受けたの自分かもしれない。

 

②そもそもなんでこの行動に出てしまったのか

これが1番今回アップデートされた部分です。

原因が心的ストレスの限界という結論は変わりませんがその原因が家族だけ→学校やその友人関係+再婚や家族関係(特に亡き母親に対して)になりました。

37話にて

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彼女は家でも学校でも自分を押し込め、周りを楽しませる土屋さんの言葉を借りればピエロになっていました。

その行動をしているとどうなるかって、無意識にストレスが溜まって行きます。

それがどんどん溜まって行くといつかは爆発してしまいます。

42話ではその暗喩とも取れる溜まって行く魚醤と小春の思いが描かれます。


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ストレスの原因となるものはまだあって

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孤独になること。

小春のこう言った真顔の時ってめっちゃストレスが生じてるタイミングだと思うんですよ。

学校で友人を人を選ばずたくさん作るのも1人になりたくないから。

1人でいるとお母さんと弟が死んだ事等を思い出して辛くなってしまうから。

嫌われたくないのも1人が嫌だと言うのに起因するんじゃないかと。

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誰かと話しているだけで辛さは和らぐものだから。

小春にとって学校はそれらを和らげるのにちょうどいい空間だったんだと思います。

例えその中に自分に向けた辛い言葉が混じっていても。

そこでストレスを感じても、1人でいるよりはずっといいと押し込めて。

 

もしもこの時に出会った土屋さんが時間が経つうちに彼女にもっと踏み込もうとしてくれたら、小春はもっと救われていたかもしれません。

でもそうしなかった。

彼女は小春を見ているだけです。

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結果的に土屋さんと関わりを持ってからも小春は何も変わらなかった。変われなかった。

ピエロである事を看破しながらも彼女にそれをやめろとも言わなかった。

生じるストレスにもまるで変化がありません。

 

定期的に頑張って発散して耐えたとは思いますが、卒業して春休みになると1人の時間が増え、引っ越しの準備も始まります。

1人になると上記のように母親の事を考える時間が増えてしまう。

引っ越しの準備を進めるごとにそれは大きくなっていく。

ストレスで限界の近い小春はどこかでこう思ってもおかしくありません。

お母さんのところへ行こう。

と。

 

③なんで海なのか

別に自殺するならどこでも良かったはずです。

なのになんでわざわざ海を選んだのか。

理由は単純

 

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母との思い出が海にあるから。

ストレスが限界に近い中で特に思い出すのは母親との日々。

そこで海で一緒に泳いだ事を思い出し、引っ越しの途中で上記の理由でスクール水着を当日に着るように準備したのではないかと。

 

めっちゃ最悪な考察をするならまだ見ぬ再婚相手の子供への当てつけ。

 

 

 

 

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大体はここまでで掴めましたが疑問なのはここ。

ここで人(ひより)がいるのがわかった上で大声を出しているのなら

彼女は心のどこかで助けを求めていたのかもしれません。

誰か私を止めてと。

 

結果的にひよりに助けられ未遂で終わったのでここまでになります。

ですが今回出たように小春は今でも悲しみ、それらから生じるストレスを溜め込んでいるように見えます。


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今回のが例え違っていたとしても、いずれそうなってしまう可能性は0ではありません。

それくらい小春は危うい子なのです。

 

正直またこの考察を引っ張り出す日が来るとは思いたくありませんでした。

 

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そういえば死後硬直の時に固まるところも印象的。

この説がまかり通るなら小春のしでかそうとした結果として魚の死後硬直という単語を入れてきたのかもとか思うとまた面白いです。事件性しかねえ......。

 

ちなみにこの説を進める上で一つ小春の詰めが甘い点があります。

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小春がストレスを抱えている事自体は土屋さんにバレている事。

実際に実行されてしまったとしても土屋さんに事情を聞けばほぼ一発で自殺とバレますし。

 

4/15

追記

6巻おまけるーぷ「恥じらい」にてその時の事をひよりが話しても土屋さんは「さすがにひくわー・・・」で済ましてる辺り土屋さん......となりました。

 

書く事は書きました。

変わらず否定材料はお待ちしております。

 

最後に一言

幸せになってくれ、小春......!