こんにちは!今回はこの本の感想です。
青を欺くに出会ったのは旧Twitterを眺めていたらふとこの作品の画像が回って来て。
最近ライトミステリにハマっているので「欺く」なんて単語を見たらそれはもう気になって仕方ないわけです。欺くが逆向きなのもミステリー感をひしひしと感じますね。
おまけに表紙のおそらくヒロインであろう子もめっちゃ可愛くて好みときました。これは買うしかない!とあらすじを一度も見ずに買いました。
という経緯です。
ちなみにあらすじを読んだのは読了後です。なんならタイトルの横にフィルムっぽいのがあるのもさっき気付きました。
読み始めるとおやこれはミステリーではないな?とすぐに気付きました。まぁそれは当然っちゃ当然なんですが。
主人公のウソを演じるがスタート地点だったところでミステリーという先入観は捨て去りました。
そこからは未知の世界。
ウソを武器として役者をする主人公城原千太郎。謎の可愛い後輩ヒロイン霧乃雫(ここはミステリーしてるかも)。
2人から始まり繰り広げられる青春ストーリーに虜になるまで時間はかかりませんでした。
城原くんはたくさんウソをつきますが、城原くんのウソは相手を助けるために使われている事が多いですしイマジナリー妹のくだりも一応そうだし
確かにウソは良くないかもしれないけどこいつはヒーローだな。と。主人公のウソから感じる優しさも好きになってしまいました。ウソが巡り巡ってみんなを救って仲間に加わって映画が作られていくのすごく気持ちいい。
ヒロインの霧乃雫も元気なアホの子、みたいな印象となんで主人公に近づいたのか?という謎もあるのでそこがいつ明かされるのかとワクワクしながら読んでいました。こういうミステリアスが漂う子も自分は大好きです。黒髪セミロングなのもたまらない!
主人公とヒロインを好きになれたら後はもう最後まで楽しく読めてしまいますね。
あと物語の中でキャラクターが何かを演じる役者ジャンル?な作品も好きだったので好きが詰まっていました。
いい文章からは映像のように物語を読める事がたまにあって。この作品もそうでした。
城原くんが演じるシーンは特に想像しながら読んじゃって窓枠に立ってるシーンでは高所恐怖症な自分は震え上がりながら読んでいました。
映画の撮影シーンはもちろん色んなシーンが映像のように頭の中で楽しく描かれていきました。
映画を撮っている映画を観ていると言えばいいのでしょうか。ぜひ映画化お願いします。
特に好きなシーンは川岸での大告白大会。ここがやっぱり大好きです。不思議な両思いですし青春してるねぇ!!!!!
地味に好きなシーンは賞の評論で霧乃のカメラワークに触れられていないところ。そういうのは映像を撮る側だけが感じることであって観る側からはあまり触れられないで欲しい。裏方は裏方のままであるべきだと思うのでそこがしっかりしているのがよかった。
それと評価が新人特別賞で終わってたところ!この辺はしっかり地に足着いてる流れなのがたまらない!次巻が出るなら尚更(読む前からあとがき読むまで1巻完結だと思ってたとか言えない)
地に足着いてる展開と言えば都合よく花火が上がらなくて城原くんが花火がそこにあるかのように演技を再開するのも一役買っていましたね。
青春と言えど恋愛面がガッツリ出てこないのも良かったかも?雫→城原くんはほぼそうな気はしているし雫の原動力はそこに着地する気はするけど
かと言ってコテコテのラブコメ展開が出るわけじゃないのが良かった。
でもこの先の城原くんと雫のラブコメに期待はしたい!可愛い後輩と先輩主人公のラブコメは大好物なので!
途中に書いちゃいましたがこの作品はここで完結していても文句なしの作品だと強く思いました。
新人賞系は単巻で終わるものもちらほらありしっかりと読後感の良い終わりを見せてくれるものが多くて好きでこの作品もそんな感じかな、と思っていました。
実際に読後は1本の映画を観終えたような満足感に浸っていました。
しかし続くならばまだまだ見たいものはあります。
終わるなら想像で補完しますが続いてくれるのが1番嬉しい!
あとがきで既に2巻が確定しているのは驚きと共に喜びもありました!2巻が出るの楽しみにしてます!