夕暮れのみかん箱の上で

作品の感想や考察を気ままにあげるところ

レプリカだって、恋をする。 2巻感想

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読みました。

読んでしまいました。

まずこのお話は1巻で綺麗に終わったと思っていたので2巻が出る情報が出た時はすごくすごくすっごく驚きました。

でも嬉しくもありました。まだまだ見たい話はたくさんあったので。

ナオやアキ以外のレプリカの話、ナオとりっちゃんの心地良くてずっと見ていたいあの冗談めいたやり取り、ナオとアキのイチャイチャ......

挙げたら多分キリがありませんね。それくらいに大好きだったのです。

だからこそ読む時は不安でした。これでもし受け入れ難い内容だったらどうしよう......1巻で終わっておけば良かったなんて思いたく無い......。

 

ですが本を開いて読み始めたらそんな不安は杞憂でした。

あの大好きな綺麗な文体から描かれるナオの見る世界がまた見える喜び、読みたかったレプリコの物語がそこにはありました。

最後まで読んだらあとがきにも似たような事を作者本人が語っててみんな同じ気持ちだったんだなって気持ちと続きを書いてくれてありがとうの気持ちが溢れ出てきました。

 

好きなナオとりっちゃんのやり取りは

「ケーキ食べたの?いいなぁ」のところ。

ナオとアキで特に悶えたのは299ページ挿絵のところです。最高でした。あの挿絵とやり取りはずるい!

お互いが嫉妬してる事を告白するシーンも大好きです。あそこも読みながら近くにあった布団をバシバシ叩いていました。この甘さがたまらない!

 

ナオとアキ以外のレプリカの話は読みたかった話とはいえとても切なく、そんな......そんな......と最後の方はナオと一緒に泣きながらひたすらダメージを受けていました。これからだったのに......これから、これからもしかすると幸せになれるかもしれないという一縷の望みは呆気なく散ってしまいました。望月先輩......リョウ先輩......森先輩......。

でも、レプリカの事がまた一つ分かったのは嬉しい事でもあります。まぁ、本体が死んだらレプリカ消えるよな......って納得の答えではありましたが。

 

他の好きなところだと

メイド服が好きなので口絵のメイド服にとてもテンションが上がりました。特典もメロブのSS付き掛け替えカバーを買いました。

そして挿絵ではお化け屋敷に入って泣いているとても可愛い表情のメイド服を着ているナオが見れて感無量でした。raemz先生ありがとうありがとう......。

本編では少しメイクが施されて汚れているメイド服だったのに口絵では綺麗な状態のメイド服着てるナオを描いてくれたのも感謝感謝です。

 

1巻から続いて静岡の描写がやけに詳細なのも作者の地元な感じが出てて良いですね。

後は実在する地名や物がそのまま使われてるのが好きです。やっぱり少しもじってるよりそのままの名前の方が安心感あるよね

 

あとちょっと作品から離れる感想だとやっぱり文芸部ってワードには某文学少女な作品が大好きなのでときめいてしまいますね。

今回は途中で太宰治人間失格が出てきたのもドキッとしました。

人間じゃない者達のお話なのでまた違う意味になってしまうのがすごいなって思います。

人間失格の感想を聞かせて!ってリョウ先輩に言うシーンでは某本を食べる部長を思い出してちょっとニヤリとしたりしました。

 

ラストはそこで終わるの!?!?!?2巻で終わると思って読んでたんだけどその終わりなの!?!?

これは3巻が無いとダメですよ!?

頼む電撃文庫さん3巻の発売決定を早く告知してください!!!

でもこのラストについても色々思うところはあるんですよね。

素直が学校にちゃんと行くようになるって素直にとってはとてもいい傾向だと思うんです。

今回に至ってはナオを通してまた学校にちゃんと行きたくなったって感じなのかなって。

2巻の素直のナオに対する振る舞いを見ているとナオがもう出てこなくなるってわけじゃない気がしてますが果たして......!