夕暮れのみかん箱の上で

作品の感想や考察を気ままにあげるところ

スローループ37話を読んだ感想と小春の事。

この記事はまんがタイムきららフォワード2021年10月号37話「幸せ」を読んでから読むといいかなあと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最新話にてずっと見たかった小春の中学時代が少し描写されましたね。

 

1話から小春を推してた自分としては1番読みたかった話と言っても過言ではないです。

 

前にした考察(https://aoimikan.hatenadiary.jp/entry/2020/04/13/201118)で、小春は昔から家族にすら作り笑顔で辛さを誤魔化して無意識のうちにストレスを溜めてる。

心に浮かんだ暗い感情を押し殺して笑ってる等の材料が足りない中で必死に色々と思いつく事を綴っていました。今読み返しても今の状況に少し当てはまりそうなものもちらほらあって驚いてます。

 

今回の話を読んで小春のイメージが二転三転したので改めて1話から読み直したりしていたので最新話が読めるようになってから時間が経ってしまいました。

某フォロワーに先に考察記事上げられてたの正直めちゃ悔しいです。自分が先に書きたかった。

前置きはこのくらいにして

 

小春の中学時代は前の情報量だとまともに中学に通えず家にいる時間が多かった。

と思っていたので家で特にいい子として振る舞い一誠さんを不安にさせまいと常に笑顔でいただけだと思っていました。

ですが中学校に通い、友達もたくさんいる事が判明したので色々とリセットして考察し直しました。この過程も中々楽しいものですね。

 

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この台詞をずっと小春に対して言って欲しかったので見れた時スローループ読んでて1番テンション上がったと思います。

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家でいい子として振る舞うのはもちろん、学校でもそれをしているのはやっぱりな、と言う感じ。

空気を読んで話題を合わせ愛想笑いをして決して相手を不快にさせまいと振る舞う。

まさに道化ですね。

7話でも小春は自分に大丈夫と言い聞かせていましたがこっちでも自分に無理矢理に幸せなんだと言い聞かせてますね。

見ててしんどいです。

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そんな八方美人な振る舞いをしててもそれに嫌悪感を覚える人もまたいるんですよね。

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土屋さん。

良いキャラ出てきたなって思いました。

友達でもなくただのクラスメイトで小春の事も別に好いても居ないし心配して言ったわけでもなくただ目に入ってムカついて自分のエゴのためだけに言った感じがとても好きです。

 

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そしてこの時の小春の顔。良いですよね。

多分小春ってこれまではその八方美人でそう言った事をあまり言われずに過ごしてきた感じあります。

一瞬であろうと彼女の道化の仮面を剥がしたのが彼女を何とも思って無さそうな人ってのがなんともリアルですよね。作品によっちゃフラグ立つレベル。

 

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そして質問しといてこの反応ですよ。たまんないですよね。

本当に隣に来たからとりあえず聞いてみたみたいな。めちゃ他人です。

でも小春にはこうやって本音を言える相手が他人であろうと必要だったんじゃないかなって思います。

一度打ち明けられただけでも少なからず救われたんじゃないかなと。

めっちゃ懐いてる感じがありますが2人が友達になる訳でも無く時間が過ぎて行ったのは

なんとなく読んでるとわかりますよね。

本当にこの日限りで後は適当に時間が過ぎてったのかなって思うと寂しい気持ちになりますがこれが現実なのでしょう。

本編でも中学以前の人と連絡取り合ってる描写は一切見当たらないのでその程度の友達しか出来なかったのもなんとなく分かります。

 

一つ考察を置いておくと、小春は身体が弱いので、土屋さんと知り合ってすぐに入院になってしまって関わる機会がないままクラス替えで離れたor卒業した説もあります。

冬服だったのが春か秋かわからないのと知り合ったのが中学何年生なのかもわからないのが頭を悩ませます。

 

その後の炊飯器を閉めるシーンについては他の人の感想で気付いたのですが確かにこれは良い表現ですよね。

それに今回は過去に入る時の繋ぎも自然で良いですし

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あまり作中の表現等には注目して読まないので中々気付けないのでこういう時他の方の感想であると助かります。

 

37話を踏まえて1話から読むと土屋さんの影響をめっちゃ受けてる事がわかるんです。

 

中学時代の小春はひたすらいい子として周りの空気を読んで振る舞ってたのに対して本編の小春は本音ダダ漏れ思った事は即行動の行動力お化けです。半端ないギャップですよ。

 

37話を初めて読んだ人は割と戸惑うかもしれませんが土屋さんの性格に影響を受けてのものであるとすると結構納得できるのではないでしょうか?

 

昔と今の変化に今回でしっかり理由が付けられたのは小春好きとしてはとても嬉しいなって思います。

 

それと土屋さんとの出会いからここまででどんな心境の変化があり今の小春になったのか

1番あり得るのは再婚が決まった時かなと。

環境が変わるのなら自分も憧れのあの人みたいになってみよう。

そう思ってもおかしくはないかなと思います。

もしかすると1話時点ではまだ土屋さんっぽく演じてるだけかもですがそれでもいいと思います。

憧れは人をどんどん前に進める力があります。

なのできっかけは何でも良いのです。

たとえそれが演じてるものだとしても最後まで貫き通せばフリであろうときっといつか本当になるはずですから。

好きなキャラクターがそう言ってました。

 

あと彼女のよく話すゲームネタ

これもあの出会いの後に始めて色々と感性が身についたのかもな、と思ったりもしましたがそこはまだよくわかんないので保留にします。

 

その努力で変わったと言ってもそう簡単になんでも変わるわけじゃ無くて空気を読んで話題を速攻で明るく変える場面は何度も出てくるんですよね。

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これも前に書いた事はあると思いますが最早処世術として身についてしまってるんでしょうね。

でもそれだけじゃないな、と思うところもあります。

小春は相当嫉妬深い女の子です。

このシーンでも相当嫉妬してる事がわかります。

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他の人と比べて感情が乏しい分嫉妬の重さは人一倍なんじゃないかなあと。

 

上に貼ったのは真顔からの話題転換なのですがわざわざここで表情を失くすと言うことは何かしら思う事があったんじゃないかと思って考察しました。

 

1話のここは引っ越しや再婚への不安で一誠さんと別行動して楽しみにしてた海に来たら知らない子と知り合って仲良くなれそうだったのに再婚する相手の子だった事に気づいてしまって現実に引き戻されてしまった「あぁ、この子が...」って顔じゃないかなと。

ずっと嫉妬してた相手が突然目の前に現れたらそらこんな顔になりますね...。

でも空気がなまじ読めてしまうので明るく話題を終わらせるところが小春だなって感じです。

 

8/27 追記

そもそもここでひよりと友達になろうとしたのは小春がもし再婚先の子と上手くやれなかった時の逃避先としての都合の良い相手としてみたいな感じもしてきた。世渡り上手な小春ならあり得るかなって。

ほら、いつもいるかどうかの確認取ってる辺り用意周到というか。

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上記19話のこのシーンはもう完全に嫉妬してますよね。

小春は小さい頃に母親を交通事故で亡くしていて思い出が本当に少ないから。

だからずっと母親の事を見てられるだけで小春にとっては羨ましいはずなんです。

でもその黒い感情を表に出すわけにはいかないからすぐに身についた処世術で話題を変えて誤魔化す。

もしひよりちゃんはずるいよなんて言ってしまったら絶対に喧嘩になってしまう。いい姉を演じる小春にはそんな事できない。

なんじゃないかなと。

これは前の記事でも触れてますが今回でその嫉妬が確信に変わった気がします。

 

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基本的に彼女が真顔になる場面は彼女の本音が垣間見えるシーンじゃないかって思います。

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ここだってきっと我が儘を言いたかったはずなんです。

だけどいい子にしなきゃいけないから我慢している。だって言うと嫌われちゃうから。

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21話でひよりが踏み込んできたシーンだけは特殊で、本当にそうしていいのかの葛藤をしているんだと思うんです。

最近気付いたのですが、小春が素でいるか否かは小春のストールの位置で表現してるんですね。

ひよりが来た瞬間に位置が上がり、ひよりに踏み込まれたときには床に落ちているけど葛藤してる場面では位置がまた上がってる。

それを踏まえて見ればここがいいのシーンが本当の笑顔を見せている事がわかるんですよね。

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普通に読んでてもここはわかりやすいんですがこうして見るともっと良いシーンだと思えるようになりました。

 

前の記事では20話までしか書いてなかったのでここに関しての話も書きたかったから書けて良かったです。

 

8/26 追記

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今回で小春が高校にこだわりがない(場所はどこでも良い)と言いまだ知らぬひよりへと今いる場所に思い出を持っている事に憧れを抱いていた過去の小春。

でも今回で「ここがいい」と彼女も大切な場所を見つけられた事に気づいて目頭が熱くなりました。

 

そういえば二葉ちゃんも状況は違えど小春と似た感じで苦しんでたんだなってのに気付きました。

どちらもひよりの一言に救われてるところも共通点だなって感じてます。

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話を戻しますが

29話で誕生日プレゼントとしてひよりからアルバムをプレゼントされますが家族との思い出の少ない小春にとって新しい家族の形を保存していける物を貰えたのは本当に嬉しかったんじゃないかなって思いますし僕はさっき読み直して泣きました。

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最後にタイトルの幸せを象徴とするこの笑顔。とても可愛いし見てて心が温かくなる、そんな笑顔です。

この時の台詞は

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小春について少し掘り下げられた7話のラストと同じなんです。

ズルいなあって思います。

思えば小春の底について気になり出したのが7話からなのでここまで幸せな笑顔が見れるまで見届けられたのは感動もひとしおですね。

 

いつか土屋さんには今の小春と会って欲しいな〜って気持ちが強いです。

でも彼女にはどうかツンケンした態度のままで居て欲しいなって気持ちもあります。変なデレするよりあれを貫いて欲しい。

 

アニメ化の情報も続々と出てきててスローループのこの先がとっても楽しみです!小春役の日岡なつみさんは最近自分の中で株が上がって来ている人なのでキャスティングされたのが決定した時めっちゃびっくりと嬉しさが混じりあってましたね。

1月が待ち遠しいです!

 

さて、ここまで読んでいただきありがとうございました!

またなんかあれば書きます!では!